
配管技能士は、国の技能検定「配管」職種に合格した人の称号です。給排水・空調などの建築配管と、工場・プラントの配管の2つの作業に分かれ、等級ごとに実技と学科の試験があります。この記事では、技能検定のしくみ、2つの作業の試験内容、受検資格、日程と宮城県での受検の流れを、中央職業能力開発協会と宮城県職業能力開発協会の案内をもとに整理します。
技能検定と配管技能士
技能検定は、働く人の技能を一定の基準で検定し国として証明する国家検定で、職業能力開発促進法にもとづいて行われます。都道府県が実施する職種では、試験問題の作成を中央職業能力開発協会が、受検の受付や試験の実施を各都道府県の職業能力開発協会が担っています。等級ごとの技能の程度は、1級が上級、2級が中級、3級が初級の技能労働者が通常有すべき程度とされています。合格すると1級は厚生労働大臣名、2級・3級は都道府県知事名の合格証書が交付され、技能士と名乗ることができます。技能士は名称独占で、合格者以外は名乗れません。
中央職業能力開発協会の実施職種一覧では、配管職種は建築配管作業とプラント配管作業の2つで1級・2級が、建築配管作業で3級が実施されています。配管は特級の実施職種には載っていません。
出典: 中央職業能力開発協会 技能検定のご案内/中央職業能力開発協会 技能検定(後期)実施職種一覧/技能検定受検案内(全等級用パンフレット)
建築配管作業とプラント配管作業の試験

実技試験は、制限時間内に物をつくる製作等作業試験と、図面などから判断・計算する計画立案等作業試験の組み合わせです。中央職業能力開発協会が公表している試験の概要は次のとおりです。
- 建築配管作業: 給水配管図に従い、エルボやチーズなどの管継手を使って配管用炭素鋼鋼管、水道用硬質ポリ塩化ビニル管、銅管を組み立てる。標準時間は1級が3時間30分、2級が2時間30分。計画立案等作業試験は配管図から材料を拾い出して材料表をつくる
- プラント配管作業: 配管用炭素鋼鋼管や水道用硬質ポリ塩化ビニル管をエルボ・フランジなどで組み立て、アーク溶接の仮付けまたは接着でプラント配管系統の一部を製作する。標準時間は1級が4時間、2級が3時間30分。計画立案等作業試験は、1級がアイソメ図の作成や工数の見積り、2級が材料取りと現図型取り。鋼管の課題には免許または技能講習、特別教育を要する作業が含まれると付記されている
学科試験は真偽式と多肢択一式の各25問、計50問(3級は真偽式30問)です。合格の基準は、100点満点で原則として実技60点以上、学科65点以上です。
受検資格
受検には、原則として検定職種に関する実務経験が必要です。実務経験だけで受検する場合の年数は次のとおりです。
- 1級: 7年以上(2級合格後は2年以上、3級合格後は4年以上)
- 2級: 2年以上(3級合格後は0年)
- 3級: 検定職種の実務経験があれば年数を問わない
学歴や職業訓練の修了によって年数は短くなります。たとえば大学卒業者は1級が4年、2級は0年です。受検資格は、関連する実務経験や学科・訓練科に対応する検定職種に限って認められます。
日程と宮城県での受検
技能検定は前期と後期に分かれ、作業ごとにどちらかで実施されます。中央職業能力開発協会の案内では、後期はおおむね9月上旬に実施公示、10月上旬から中旬に受検申請の受付、11月下旬から翌年2月下旬に実技試験、翌年3月中旬に合格発表という流れです。受検手数料は都道府県ごとに定められ、標準額は実技18,200円、学科3,100円とされています。
宮城県では宮城県職業能力開発協会が受付を行っています。同協会の後期の受検案内(令和8年度)に載っている配管の作業は建築配管作業で、1・2級と3級が対象でした。実施する作業や日程は年度・都道府県で変わるため、受検の前に同協会の最新の案内を確かめてください。
出典: 中央職業能力開発協会 技能検定のご案内/宮城県職業能力開発協会 定期技能検定試験/宮城県職業能力開発協会 後期技能検定受検案内
現場で生きる場面
受検案内では、合格者の活用例として建設業法の主任技術者の資格などが挙げられています。また国の公共建築工事標準仕様書では、特記仕様書で指定する工事作業に係る1級技能士は、作業中に現場で1名以上が自ら作業し、ほかの技能者に作業指導を行うとされていると紹介されています。
施工の計画や管理を担う国家資格は管工事施工管理技士の資格取得ガイド、水道工事に関わる資格の全体像は水道工事に必要な資格一覧で解説しています。森工業の保有資格には配管技能士が含まれ、一覧は保有資格・許認可で公開しています。配管工事のご相談はお問い合わせフォームより、採用については採用情報をご覧ください。
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