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工場や店舗、賃貸物件の建て替え・解体を計画する際、建物本体の工事に気を取られて水道の手続きが後回しになるケースは少なくありません。しかし水道は使用中止(閉栓)の届出だけでなく、メーターの取り扱いや引込管(給水装置)を建て替え後に再利用できるかどうかまで、事前に水道局へ確認しておくべき論点が複数あります。本記事では、法人・賃貸オーナー・元請会社が建て替え・解体の計画段階で押さえておきたい水道関連手続きの流れを整理します。
建て替え・解体で水道の手続きが必要になる場面
以下のようなケースでは、解体工事の着手前に水道側の手続きが必要になります。
- 老朽化した工場・店舗・共同住宅を解体して更地にする
- 既存建物を解体し、同じ敷地に建て替える
- 賃貸物件の入居者退去後、大規模改修に合わせて建物を取り壊す
いずれの場合も、解体工事の着手前に「水道の使用をやめる(使用中止・閉栓)」届出が必要です。解体業者は建物本体の取り壊しを担いますが、水道本管からの給水装置にかかわる工事は、水道事業者が指定する事業者でなければ施工できません(詳細は後述します)。解体スケジュールと水道の手続きを別々に進めてしまうと、閉栓が間に合わないまま解体が始まる、あるいは建て替え後の給水再開が遅れるといったトラブルにつながりかねません。着工日が固まった時点で、早めに水道局へ相談しておくことをおすすめします。
水道の使用中止(閉栓)の申込み方法

仙台市の場合、水道の使用中止(廃止)は水道局コールセンターへの電話・ファクス・インターネット受付のいずれかで申し込めます。仙台市水道局「水道に関するお申し込み・お問い合わせ」によると、電話受付は平日午前8時30分から午後7時まで、土曜日は午前8時30分から午後5時まで(日曜・祝日を除く)となっており、ファクスでの申込用紙提出やインターネット受付にも対応しています。
解体工事の着工日が決まったら、水道局へ使用中止希望日を伝え、閉栓の立会いが必要かどうかもあわせて確認しておきましょう。給水区域や申込方法の詳細は水道事業者(市町村)ごとに異なるため、宮城県内でも仙台市以外で施工する場合は、その自治体の水道局・水道事業所へ個別に確認してください。
メーターの撤去・存置は水道局への事前確認が必要
解体時に水道メーターをどう扱うかは、水道事業者の運用や現地の給水装置の状態によって対応が分かれます。メーターを撤去したうえで敷地を更地にするのか、建て替え工事に備えてメーターボックスごと残置するのかは、使用中止の申込み時に水道局へ相談し、指示を受けてから解体業者・給水装置工事事業者に伝えるのが確実です。
自己判断でメーターを取り外したり、給水管を切断したりすることは避けてください。給水装置の破損や、意図しない漏水・不正使用の疑いにつながるおそれがあります。メーターの扱いに迷う場合は、解体業者だけで判断せず、必ず水道局に確認する一段階を挟むことが重要です。
引込管(給水装置)の扱いと指定給水装置工事事業者
敷地内の引込管(水道本管から建物内に水を引き込む給水装置)を建て替え後も再利用できるかどうかは、管の口径・材質・老朽度によって判断が分かれます。給水装置の新設・改造・撤去にかかわる工事は、水道法第16条の2にもとづき、水道事業者は供給規程(給水条例など)で、給水装置工事を水道事業者または「指定給水装置工事事業者」が施工したものであることを給水の条件にできるため、軽微な変更を除き、原則としてこれらの事業者でなければ施工できません。
つまり解体業者が給水装置そのものに手を加えることはできず、引込管を切り回す・撤去する・建て替え後に新設するといった工事は、指定給水装置工事事業者に別途依頼する必要があります。既存の引込管をそのまま使えるかどうかも、現地調査のうえで指定給水装置工事事業者に判断してもらうのが確実です。森工業は給水装置工事主任技術者が在籍しており、給水装置に関する法令に則った施工体制を整えています。建て替え・解体に伴う給水装置の新設・撤去工事についてご検討の法人・賃貸オーナー様は、お問い合わせフォームよりご相談ください。
排水設備・公共桝は別の手続き
給水(上水道)側の閉栓・メーター・引込管とは別に、排水(下水道)側では敷地と道路下の下水道本管をつなぐ公共桝の扱いも整理しておく必要があります。解体後に既存の公共桝をそのまま再利用できるか、建て替えに合わせて配置を変更する必要があるかは、排水設備工事の申請時にあわせて判断します。
公共桝の設置・接続の手続きについては「公共桝の設置・接続方法ガイド」で解説していますので、給水装置の手続きとあわせて確認しておくと、解体から建て替えまでの手続き漏れを防ぎやすくなります。
建て替え・解体前に確認しておきたいポイント
水道まわりの手続きを漏れなく進めるために、着工前に次の点を確認しておきましょう。
- 解体工事の着工予定日を水道局へ伝え、使用中止(閉栓)の申込みを済ませる
- メーターを撤去するか残置するかを水道局の指示にもとづいて解体業者・給水装置工事事業者へ共有する
- 引込管を建て替え後に再利用できるかどうか、指定給水装置工事事業者に現地で確認してもらう
- 排水側の公共桝の扱いもあわせて確認し、給水・排水の両方で手続き漏れがないようにする
- 施工地の水道事業者(市町村)ごとに申込方法・様式が異なるため、必ず現地の窓口で最新の手続きを確認する
建て替え・解体に伴う水道の手続きは、解体本体の工程だけでなく、閉栓・メーターの扱い・給水装置の再利用可否という複数の論点が絡み合います。着工前の早い段階で水道局と指定給水装置工事事業者の双方に相談し、スケジュールに余裕を持たせておくことが、手戻りのない建て替え・解体につながります。
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