
配管更新工事とはどんな工事か
配管更新工事とは、老朽化・腐食・漏水などの問題が生じた既存の給水管・給湯管・排水管・ガス管などを新しい配管に取り替える工事です。新規工事(新設)とは異なり、既存の配管を撤去してから新しい配管を設置するため、工程がより複雑になります。
配管の更新が必要になる主な理由は築年数の経過による老朽化です。昭和〜平成初期の建物では亜鉛メッキ鋼管(白ガス管)が多く使われており、20〜30年を超えると内部腐食による赤水や漏水が頻発します。近年は耐食性・耐久性に優れた架橋ポリエチレン管(架橋PE管)や塩化ビニル管(VU・VP管)、ステンレス管への更新が主流となっています。
工事の規模は建物の種類によって大きく異なります。戸建て住宅であれば数日で完了するケースが多い一方、マンションの共用部の幹線配管更新は1〜3カ月、大規模工場の配管更新は半年以上かかることもあります。
工事前の準備フェーズ(着工の1〜2カ月前)

配管更新工事の成否は準備段階で大きく左右されます。まず現状調査として、既存配管の経路確認(竣工図・施工図の照合)、管種・口径の確認、隠蔽部分のカメラ調査などを行います。竣工図が残っていない古い建物では、内視鏡カメラや金属探知機を使って配管ルートを追跡することもあります。
次に更新計画の策定です。新しい配管材料の選定、配管ルートの変更有無、工事中の断水・断ガス期間の設定、仮設給水の手配などを決定します。マンションや集合住宅では管理組合・居住者への説明会を開催し、工事スケジュールと断水時間を周知することが不可欠です。工事前に必要な許可・届出(水道局への申請、ガス工事の届出など)も、着工の2週間〜1カ月前には完了させておきます。
着工〜解体・撤去フェーズ
着工後まず行うのが既存配管の撤去・解体です。露出配管の場合は比較的容易ですが、壁・天井・床に隠蔽された配管は内装を一部剥がして取り出す必要があります。この工程で発生する廃材(旧配管・断熱材・内装材など)は産業廃棄物として適切に処理します。
断水・断ガスが必要な工程では、居住者・工場の操業への影響を最小限にするため、工事時間帯を限定(例:平日日中のみ)したり、部分断水を繰り返す工程分割を採用したりします。工場の場合、ラインを止められない設備については計画停止のタイミングに合わせて施工します。
新規配管の設置フェーズ
撤去が完了したら新しい配管を設置します。配管材料の加工(切断・曲げ・継手接続)→支持固定(支持金具・ハンガーの取り付け)→勾配調整(排水管は詰まりを防ぐ適切な排水勾配で設置)→断熱(給水・給湯管への保温材巻き)の順に進めます。
配管の接続方法は材料によって異なります。架橋PE管や架橋PP管は専用継手(プッシュ式・ワンタッチ式)で施工でき、工期短縮が可能です。銅管はろう付け(はんだ付け)、ステンレス管はプレス式継手や溶接で接続します。溶接が必要な箇所では、配管溶接技術者(JIS Z 3801取得者など)が施工にあたります。
圧力試験・通水テスト
配管の接続が完了したら、必ず耐圧試験(水圧試験・気圧試験)を実施します。試験圧力は管種・用途によって異なりますが、一般的な給水管では常用圧力の1.5〜2倍の圧力をかけ、一定時間(30分〜1時間)保持して圧力低下がないことを確認します。
続いて通水テストを行い、流量・水圧が設計値を満たしているか、水の出が悪い箇所やウォーターハンマー(水撃)が発生していないかを確認します。給湯管では高温通水後の漏れ確認も行います。排水管はフラッシングテストを実施し、詰まりや勾配不足がないかを点検します。
内装復旧・完了検査フェーズ
試験に合格したら内装の復旧工事(壁・天井・床の修復)を行い、養生材を撤去して清掃します。工事完了後は施主立会いのもと完了検査を実施し、施工業者は竣工図・保証書・試験記録(圧力試験成績書)を施主に引き渡します。
水道局への完了届が必要な工事では、検査済証の取得まで完了とはなりません。ガス配管では都市ガス会社による開栓検査も必要です。
工期の目安
| 建物種別 | 規模 | 目安工期 |
|---|---|---|
| 戸建て住宅 | 給水・給湯全更新 | 2〜5日 |
| マンション専有部 | 給水・排水更新 | 3〜7日 |
| マンション共用部幹線 | 全棟 | 1〜3カ月 |
| 中小規模工場 | 給排水・冷却水系 | 2週間〜2カ月 |
工期は建物規模・配管延長・隠蔽状況・断水条件などによって大きく変動します。見積もり段階で詳細な工期計画を確認することが重要です。森工業株式会社では、配管更新工事の事前調査から完了検査まで一貫して対応しております。宮城県内で配管の老朽化にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
この記事をシェア