
「計画断水」とは何か
水道の「計画断水」とは、水道管の工事・修繕・点検を行うために、事前に告知した上で一時的に水道の供給を止めることです。突発的な管の破裂や地震による断水とは異なり、数日〜1週間前に告知があるため、準備の時間があります。
計画断水が発生する主なケース:
- 老朽化した水道本管の更新工事(道路下に埋設された主要配管の交換)
- マンション・集合住宅の給水設備定期点検(受水槽の清掃・点検で建物全体の水が止まる)
- 新しい住宅・商業施設の建設に伴う配管切替工事
- バルブや消火栓の更新工事
特にマンション・アパート居住者にとっては、年1〜2回の受水槽清掃に伴う断水が身近な例です。管理会社または管理組合から告知が届きます。
計画断水の前にやっておくべき準備

水の備蓄量の目安
断水時間が数時間〜1日程度の計画断水であっても、飲料水・料理・手洗い・トイレなど生活に必要な水量は意外と多くなります。
1人あたりの1日必要水量(目安)
- 飲料水:1.5〜2L
- 料理・調理:1〜2L
- 手洗い・洗顔:1〜2L
- トイレ(洗浄水):約6〜8L(1回の洗浄で必要な量)
- 合計:12〜15L程度
断水時間が8時間の場合、1人あたりペットボトル6〜8本分(2L×3〜4本)を目安に確保しておくと安心です。家族人数分を掛けて計算しましょう。
水の備蓄方法
- 市販のペットボトル(2L)を必要本数購入
- 浴槽に水を張っておく(トイレ洗浄用・非飲料用として有効)
- 大きめの鍋・バケツに水を溜めておく
浴槽の水はトイレを手動で流す際(タンクに直接水を注ぐ)にも使えます。断水直前に浴槽を洗って清潔な水を張っておくとよいでしょう。
事前に済ませておくこと
断水前日〜当日朝にかけて、以下を済ませておくと断水中の不便が大幅に軽減されます。
- 洗濯を済ませる(断水中は洗濯機が使えない)
- 食器洗いを済ませる
- 入浴を済ませる(断水後に入浴できないため、前日夜に入っておく)
- 炊飯・料理の準備(米を研ぐ・大量に炊いておく等)
- トイレタンクに水が満タンの状態にしておく(最初の1回は通常どおり使える)
- 食器・調理器具の汚れを最小化する(断水中は洗えないため、ラップを活用した調理もある)
電気温水器・給湯器の取り扱い
電気温水器(エコキュート・電気温水器)は、断水中も内部のお湯を使用できる場合がありますが、タンク内に空気が入ると給水再開後に不具合が起きることがあります。
メーカーや機器によって断水時の取り扱いが異なるため、断水前に説明書を確認するか、不安な場合は事前に電源を切っておくことを検討しましょう。給湯器(ガス・石油)は断水中はお湯が出なくなります。
断水中の生活のポイント
トイレの流し方
洗浄レバーを引いても水が出ない場合、備蓄した水(バケツ1杯程度)をタンクまたは便器に直接注ぐことで流すことができます。バケツから直接便器の水たまり部分に勢いよく注ぐ「バケツ直接法」は、タンクを使わずに流せる簡単な方法です。
手洗い・清潔の維持
- アルコール手指消毒液を活用する
- ウェットティッシュ・清浄綿を備えておく
- 飲料用の水を手洗いに消費しすぎないようにする
調理の工夫
- 使い捨て食器・割り箸・ラップを活用して洗い物を最小化
- 水を使わない食品(パン・缶詰・インスタント食品)を用意しておく
断水終了(復水)後の確認手順
水道が復旧した直後は、配管内に空気や錆が混入していることがあります。そのまま使うと赤水が出たり、機器に異常が起きることがあります。
復水直後の手順
- 止水栓を確認: 工事中に止水栓を閉めた場合は、全開に戻す
- 蛇口を少し開けてゆっくり通水: 最初は赤水・濁り水が出ることがある
- 3〜5分程度、水を流し続ける: 管内の空気・錆・残留汚れを排出する
- 透明になったことを確認してから使用開始
- 給湯器・エコキュートの再起動: メーカー指示に従って操作
- 水道メーターのパイロット確認: 通水後に水を止めてパイロットが静止しているか確認(動いていれば配管接続部から漏水の可能性)
まとめ:告知が届いたら3つを確認する
計画断水の告知が届いたら、まず以下の3点を確認しましょう。
- 断水の日時・時間帯: 何時から何時間の断水か
- 影響範囲: 建物全体か、特定の系統のみか
- 必要な備蓄量: 家族人数×断水時間を基に計算する
準備は前日までに完了させておくと余裕が生まれます。計画断水は事前準備があれば大きな不便なく乗り越えられます。断水の案内に不明な点があれば、管理会社・管理組合・または地域の水道工事業者にご相談ください。
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