
飲食店の給排水工事は開業前の計画が9割
飲食店の開業や居抜き物件の改装において、給排水工事は最もコストと工期に直結する設備工事のひとつです。厨房シンクや食洗機、製氷機、業務用ガスレンジ下の排水受け、トイレ・手洗い場など、飲食店では水を使う設備が集中しており、それらをまとめる給排水系統の設計品質が、その後の運営コストと衛生管理を大きく左右します。
よくある失敗は「居抜き物件だから配管はそのまま使える」という思い込みです。前テナントの業態と自分の業態では水使用量や排水性状が大きく異なることがあり、既存配管の勾配・径・経路が新しい設備配置に対応していないケースは珍しくありません。また、保健所の新規営業許可申請では厨房設備・排水系統の適正を確認されるため、着工前に専門業者による配管診断を受けることが不可欠です。
テナント物件選定の段階から給排水設備の状態を確認しておくことが重要で、店舗・テナント仲介専門の https://senkyaku.co.jp では物件ごとの設備情報や厨房条件の詳細を確認できます。内覧時に排水管の口径・グリストラップの有無・給湯設備の種類を必ずチェックしましょう。
グリストラップの設置基準と選定ポイント

グリストラップ(グリース阻集器)は、飲食店の厨房から出る排水に含まれる油脂・食品残渣を下水道へ流出させないための設備です。下水道法と各自治体条例により、業務用厨房を有する飲食店への設置が事実上義務化されており、保健所の営業許可申請でも設置確認が必須項目となっています。
容量の選定:グリストラップの容量は、1日の最大排水量をもとに算定します。小規模な喫茶店・テイクアウト店なら50〜100L、一般的な飲食店で100〜200L、ラーメン・中華・焼肉など油分排水が多い業態では300L以上が目安です。容量が小さすぎると清掃頻度が増え、管理コストが膨らみます。
設置場所と施工:グリストラップは厨房シンクに近い屋内か、屋外の地下埋設タイプが一般的です。FRP製(繊維強化プラスチック)が主流で、ステンレス製は高耐久ですがコストが高くなります。設置後は蓋の密閉性・バスケットの着脱性・清掃のしやすさを確認しておくと、日常管理の手間を大幅に減らせます。
行政検査対応:宮城県内では保健所の立入検査時にグリストラップの清掃記録提示を求められることがあります。施工時から業者による定期清掃契約とセットで計画しておくことが望ましいです。
排水管の勾配設計が詰まりを左右する
排水管は「水が自然に流れる勾配(傾き)」がなければ機能しません。勾配が不足すると排水中の固形物が管内に滞留して詰まりの原因になります。逆に勾配が急すぎると水だけが先に流れて固形物が残り、同様のトラブルを引き起こします。
一般的な厨房排水管の勾配基準は、管径75mmで1/100(1mにつき1cm下がる)、100mmで1/100〜1/150です。ただし、既存スラブ(床コンクリート)の高さや配管経路によっては必要勾配を確保できないケースがあり、その場合は床のはつり工事や配管ルートの変更が必要になります。
飲食店の厨房は通常、食器洗浄・食材洗い・調理・床洗浄など複数の排水源がありますが、それらを一本の排水管に合流させる場合、流量ピーク時の管径計算を誤ると逆流や排水詰まりが起きます。施工前に排水量シミュレーションを行える専門業者に相談することが重要です。
また、屋外に出る排水管や床下配管では、凍結対策(保温材の巻き付け・凍結防止ヒーター設置)も宮城県の気候を考慮すると欠かせません。
給湯設備の選び方と容量計算
飲食店では食器洗浄・手洗い・厨房清掃に大量の温水が必要です。適切な給湯設備を選ばないと、ランチやディナーのピーク時に湯切れが起きて業務が止まるリスクがあります。
業務用給湯器の種類:飲食店向けには号数(1分間に25℃の水を何L沸かせるか)で選定します。小規模店舗で20〜24号、中規模の厨房では32〜40号以上が目安です。ガス給湯器は立ち上がりが速くパワーがあるため業務用途に向いており、電気系(エコキュート・電気温水器)はランニングコストが安定しますが、大容量の湯使用には複数台設置が必要なことがあります。
食洗機との接続:業務用食洗機は手元の給水温度を前提に設計されており、給湯温度や圧力が設計値から外れると洗浄不良・仕上がり不良の原因になります。食洗機メーカーの指定給水条件に合わせた給湯設備選定と配管径が必要です。
給湯配管の材質:高温水が流れる給湯管には、耐熱性のある架橋ポリエチレン管(PEX管)や銅管が使われます。施工後の保温材(断熱材)の施工品質が熱損失とランニングコストに直結するため、露出部分が多い厨房では特に丁寧な保温処理が求められます。
工事前に確認すべき行政手続きと注意点
飲食店の給排水工事には、いくつかの行政手続きが絡んでいます。事前に把握しておかないと工事後に是正を求められるケースもあるため注意が必要です。
水道工事の指定業者選定:水道本管からの引き込みや給水装置の新設・改造は、各市町村(水道事業者)が指定する「指定給水装置工事事業者」のみが施工できます。指定を受けていない業者が施工した工事は認められないため、依頼先の業者が指定業者かどうかを必ず確認しましょう。
排水設備工事の申請:公共下水道への接続(排水設備の新設・改造)は、自治体への事前申請が必要です。申請書類には配管図・排水処理方式(グリストラップの有無)などを記載します。
保健所の事前相談:新規営業許可申請を前提とした給排水設備の配置は、着工前に保健所に相談することを強くおすすめします。後から「設備配置が基準に合わない」と判明すると、追加工事費が発生します。
飲食店の出店計画は物件選定から始まります。テナント仲介専門サイトの https://senkyaku.co.jp では、厨房設備の有無や給排水条件を含めた物件情報を確認でき、開業準備の初期段階から活用することで無駄な工事費を抑えられます。
森工業の飲食店向け給排水工事サービス
森工業では、宮城県内の飲食店オーナー・出店予定者向けに、給排水工事の設計・施工から保健所申請サポートまでワンストップで対応しています。グリストラップの選定・設置、排水管の勾配設計・施工、業務用給湯器の設置、厨房床下配管の更新など、開業前の全工程をお任せいただけます。
「居抜き物件を借りたが配管の状態が心配」「新規出店にあたって厨房設備の配置から相談したい」「保健所申請に間に合うよう工事を進めたい」など、どのようなご相談にも対応します。現地調査・お見積りは無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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