
夏場に給湯器で起こりやすいトラブル
長期停止による機能低下
ガス給湯器やエコキュートを数週間以上使わない状態が続くと、以下のトラブルが発生しやすくなります。
- 点火不良・スパーク音:給湯器の点火装置や電子制御基盤が夏の湿度で結露し、起動時にスパーク音がしたり点火に時間がかかることがあります
- 配管内の汚れ・スラッジの沈降:長期停止中に配管内の水が停滞し、微細な錆や堆積物(スラッジ)が底部に溜まります。再稼働時にこれが循環ポンプに吸い込まれ、詰まりや異音の原因になります
- 熱交換器の腐食進行:宮城県沿岸地域や高台の家屋では塩分や硫化物が大気中に存在し、停止期間中に熱交換器の腐食が進むリスクがあります
水温・水質の不安定化
夏場(6月〜8月)に実施すべき点検項目

1. 目視・聴覚による簡易点検
給湯器本体
- 給湯器外部に、雨漏りの跡や防水シーリングの剥がれがないか確認
- 屋外に設置されている給湯器の場合、フィンやファンに落ち葉や虫の死骸が詰まっていないか確認
- 夏の直射日光が当たる給湯器の場合、表面の塗装が褪色していないか確認(塗装の褪色は内部の腐食に先行する)
排気口・吸気口
- 排気口に雨水や泥が入っていないか
- 給湯器の吸気口が、エアコン室外機やスプリンクラーの水で塞がれていないか(夏の散水時の流入を防ぐ)
配管接続部
- 給湯器から出ている給湯配管、給水配管の接続部にシミ・水垂れがないか
- 温水配管が日光に直接当たっている場合、紫外線劣化(ひび割れ・変色)がないか確認
2. 試運転と音声確認
- 給湯温度を通常より低めに設定(例:40℃)して給湯栓を開く
- 点火音や運転音を聞き、通常と異なる音(キー音・高周波ノイズ・カリカリ音)がしていないか確認
- 給湯温度が安定するまでの時間を確認(通常は5〜10秒。30秒以上かかる場合は要点検)
- 出てきた湯が明らかに茶色い(さび水)場合は、配管内に錆が発生している可能性
3. 専門業者による定期点検(年1回推奨)
ガス給湯器の場合、以下の点検は専門知識が必要です:
- 熱交換器の詰まり・腐食状態(カメラ挿入で確認)
- 燃焼効率(CO・CO2測定)
- 安全装置(過熱防止装置・立消え安全装置)の動作確認
エコキュートの場合:
- 冷媒配管の圧力・ガス漏れの有無
- 貯湯タンク内の水質(濁度・pH)
- ヒートポンプユニットの冷却ファンの動作
宮城県内では多くの給湯器メーカー(ノーリツ・リンナイ・パロマ等)の認定サービス店が定期点検を提供しています。給湯器の購入から10年以上が経過している場合は、特に年1回の定期点検が重要です。
配管保守のポイント
屋外配管の夏季劣化対策
宮城県・仙台市の夏場の気候特性:
- 気温:25〜32℃(内陸部で高い)
- 相対湿度:60〜80%(梅雨明け後も湿度が残る)
- 紫外線:中程度(沿岸地域で若干低い)
屋外に設置された給湯配管(被覆なし)は、直射日光による温度変化が激しく、プラスチック系配管材(エアコン冷媒配管等)の劣化が加速します。
保護対策:
- むき出しのポリエチレン配管(エアコンのドレン管等)にアルミテープを巻く、または反射塗料を塗布して遮光
- 金属配管(銅管・鋼管)の場合でも、伸縮による継ぎ手の緩みがないか確認
- 温水配管と冷水配管が接近している場合、結露による腐食を防ぐため保温材を追加
グリーストラップ・排水管の詰まり予防
夏場は気温上昇により、油脂が液体のままで排水管を流れやすくなり、冷めて固化する手前の状態で詰まることがあります。
- 調理後のフライパンや鍋の油を冷ましてから排水する
- キッチン流しの排水口トラップに、ネット型フィルタを装着して油脂・食べ滓をキャッチ
- 週1回程度、40℃程度のお湯で排水管を流す(強力な洗浄は不要;温水で緩やかに)
よくある質問と回答
Q1:夏場に給湯器を使わない場合、コンセント(電源)を抜いても良いか? A:ガス給湯器の場合、安全装置が働かなくなる危険があるため、電源を切らないでください。電源を入れたまま給湯栓を使わないだけで十分です。エコキュートの場合、待機電力を削減したければタイマー機能を活用し、完全に電源を切ることは避けてください。
Q2:梅雨の時期に給湯器から水が漏れているように見えるが、故障か? A:屋外給湯器の排水ドレン穴から水が出ていることがあります。これは内部結露を排出する正常な動作です。ただし、給水配管の接続部や本体内部からの漏水の可能性もあるため、大量の水が出ている場合は業者に相談してください。
Q3:夏に給湯器を停止させた方が省エネか? A:エコキュートを深夜電力帯以外で停止させると、昼間の給湯需要時に沸き直しが発生し、かえって電気代が増加することがあります。ガス給湯器でも、再起動時に点火不良が発生する可能性があるため、停止より「低温度設定での待機」をお勧めします。
Q4:配管から茶色い水が出たが、何か? A:配管内の酸化皮膜(さび)が遊離したものです。長期停止後の再稼働時に発生しやすいトラブルです。1〜2分間流し続けて排出すればほぼ解消しますが、1時間以上続く場合は配管内の腐食が進んでいる可能性があり、配管交換の検討が必要です。
Q5:エコキュートの貯湯タンクから変な臭いがする場合は? A:タンク内の水が長期停滞していると微生物が増殖し、硫化水素臭が発生することがあります。タンク内の雑菌を減らすため、高温に設定してタンク内の水を一度完全に入れ替えることで改善する場合が多いです。改善しない場合はタンク内洗浄が必要です。
秋冬に向けた準備スケジュール
| 時期 | 実施内容 |
|---|---|
| 6月(梅雨期) | 排気口・吸気口の泥・虫の清掃、配管の錆チェック |
| 7月(盛夏) | 屋外配管の紫外線遮光対策、グリーストラップ清掃 |
| 8月(残暑) | 給湯器の試運転(温度・音声確認) |
| 9月(初秋) | 専門業者による定期点検の予約・実施 |
| 10月(秋) | 冬季対策(給湯器周辺の防水補強、配管の保温材確認) |
最後に
宮城県・仙台市を含む東北地域は、秋から冬にかけて給湯需要が急激に増加する地域です。夏場の低稼働期間こそが、秋冬に向けた重要なメンテナンスウィンドウとなります。自分でできる簡易点検(目視・聴覚・試運転)を月1回程度実施し、異常を感じたら早めに専門業者に相談することをお勧めします。給湯器の耐用年数は10〜15年ですが、適切な保守管理により寿命を延ばし、トラブルによる断湯リスクを最小化することができます。
宮城県内で給湯器の点検・修理・交換をご検討の際は、弊社までお気軽にお問い合わせください。
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