
宅内排水設備とは

宅内排水設備とは、建物内で発生する汚水(トイレ・洗面・浴室・キッチンからの排水)や雑排水を、敷地内の排水管を通じて公共下水道・浄化槽・側溝などへ排出するための設備です。具体的には、建物内の排水横枝管・排水立て管・排水横主管、敷地内に設置する排水桝(汚水桝・雨水桝・インバート桝)、ポンプアップが必要な場合の汚水ポンプなどが含まれます。宅内排水設備は「排水設備」として下水道法・建築基準法の規制対象となり、施工には資格と経験が必要です。特に公共下水道への接続を伴う工事は、各市町村が指定した「指定排水設備工事事業者」でなければ施工できません。設計・施工が不適切だと、排水不良・悪臭・下水逆流といったトラブルにつながるため、信頼できる専門業者への依頼が欠かせません。
排水管の設計で重要な「勾配」

排水管の設計でもっとも重要なのが「排水勾配」です。排水管は水が自然に流れ落ちるよう、一定の勾配(傾き)を確保する必要があります。勾配が不足すると排水の流れが悪くなり、固形物が滞留して詰まりの原因になります。逆に勾配が急すぎると水だけが先に流れてしまい、固形物が管内に残留します。一般的な排水管の勾配基準は、内径75mm以下で1/50(2%)以上、内径100mmで1/100(1%)以上、内径150mmで1/150以上が目安です(建築設備設計基準より)。勾配の考え方や施工基準は、コラム「排水管の勾配設定が及ぼす影響と正しい施工基準」でも詳しく解説しています。現地の地形や既存インフラの条件によっては勾配の確保が難しいケースもあり、その場合は排水ポンプの設置や配管ルートの変更を検討します。宮城県内では地盤の高低差や道路高さとの関係で、勾配が取りにくい現場も少なくありません。森工業では現地測量をもとに、最適な排水ルートを設計しています。
排水桝の種類と設置基準
排水桝(ます)は、排水管の交差点・屈曲点・管径変化点や一定間隔ごとに設置する、メンテナンス用のアクセスポイントです。詰まりが発生した際の清掃・点検を容易にするために欠かせない設備です。排水桝には、汚水が通るインバート桝(桝底面に半円形の流路がある構造)・雨水桝・グリーストラップ(油脂分離槽)などの種類があります。インバート桝は汚水の滞留防止と清掃性に優れており、汚水系統の排水桝として標準的に使われています。インバート桝の構造や維持管理については「汚水桝(インバート桝)の種類・役割・定期管理」もあわせてご参照ください。設置間隔は管の維持管理ができる範囲、目安として直線部で30m以内、屈曲部・分岐点ごとに設けるのが一般的です。桝の材質はかつて現場打ちコンクリート製が主流でしたが、現在は施工性・耐久性に優れた塩ビ製(VP桝・U字桝)が広く使われています。桝の蓋は通行荷重に対応したものを選ぶ必要があり、駐車スペースに設置する場合は耐荷重蓋(T-14・T-25等)を使用します。
分流式・合流式と排水系統の分離
下水道への接続形式には「分流式」と「合流式」があります。分流式は汚水(生活排水・トイレ排水)と雨水を別々の管で処理する方式で、汚水処理効率が高く、現在の新設下水道の標準となっています。合流式は汚水と雨水を同一管で処理する方式で、古い市街地に残っています。分流式の地域では、宅内の排水系統でも汚水と雨水を完全に分離する必要があります。雨水(屋根・庭・駐車場の排水)を誤って汚水管に接続すると、大雨時に下水処理場の負荷が増大し、地域全体の下水処理に影響を及ぼします。反対に汚水を雨水管に接続すると、未処理の汚水が河川に放流され、水質汚染につながります。分流式・合流式の仕組みと宅内配管の対応方法は「合流式・分流式下水道の仕組みと宅内配管の対応ガイド」でも紹介していますので、あわせてご確認ください。新築時は分流式か合流式かを確認したうえで排水系統を設計することが重要です。改築・増築時には既存配管の接続先を確認し、誤接続がないかチェックする必要があります。
増改築・リフォーム時の排水工事
既存住宅の増改築やリフォームでも、排水設備の変更・追加が必要になるケースは少なくありません。例えば、洗面台や洗濯機置き場の移動・新設、浴室の位置変更、キッチンの改修、2階へのトイレ追加などです。このとき注意したいのが、既存の排水管の位置・勾配・径との整合性です。既存管に余裕がない状態で接続すると、排水能力不足や逆流の原因になります。また、床下や壁内にある既存配管の状態(老朽化・腐食)も確認が必要です。古い建物では鋳鉄管や旧硬質塩ビ管が使われていることが多く、接続箇所の材料・継手の選定に注意が必要です。洗面台の水漏れをきっかけにリフォームへ進む流れについては「洗面台の水漏れからリフォームへ|原因判別・配管更新・床下補修の流れ」でも解説しています。森工業では管内カメラ調査や目視確認で既存配管の状態を診断したうえで、最適な増設・更新プランをご提案しています。リフォーム前に一度配管の状態を確認しておくことで、工事後のトラブルを未然に防げます。
排水設備工事は森工業へご相談ください
宅内排水設備の新設・改修工事は森工業にお任せください。宮城県内の指定排水設備工事事業者として、新築住宅から既存住宅のリフォームまで幅広く対応しています。排水勾配の設計から桝の設置・施工・竣工検査まで一貫して対応し、工事後も排水不良や詰まりがないかしっかり確認します。「新築の排水設備を新設したい」「既存の排水がよく詰まる」「増築に合わせて排水を見直したい」など、排水設備のご相談は森工業へお気軽にどうぞ。現地調査・お見積りは無料です。仙台市・宮城郡・多賀城市・石巻市など宮城県全域で対応しております。
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