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SP配管(配管用炭素鋼鋼管)とは
SP配管とは、JIS G 3452「配管用炭素鋼鋼管」に規定された鋼管の総称です。「SGP(Steel Gas Pipe)」とも呼ばれ、日本の配管工事現場で最も広く使われる基本的な配管材料のひとつです。名称に「ガス管」と入っていますが、実際にはガス配管だけでなく、空気・水・蒸気・油などの流体輸送に幅広く使用されています。
SP配管(SGP)の特徴は、製造コストが安く、入手しやすく、加工性に優れている点です。鋼管の中では比較的薄肉で軽量なため、一般的な建築設備配管や工場内の低圧配管に向いています。高圧流体や腐食性の強い流体には使えないため、用途に応じた選定が重要です。
JIS規格では、管の呼び径・外径・肉厚・重量・許容応力などが細かく定められており、国内の配管工事では必ずこの規格に準拠した材料が使用されます。
黒管と白管の違い

SP配管には黒管(こくかん)と白管(しろかん)の2種類があり、用途によって使い分けます。
黒管(無塗装管)
黒管は表面が黒い酸化被膜(ミルスケール)で覆われたSP配管で、塗装や亜鉛メッキ処理が施されていません。比較的安価で加工・溶接がしやすいため、屋内の埋設しない箇所や一時的な仮設配管、ガス配管(都市ガス・LPG)、空調配管などに多く使用されます。
防錆処理がないため、水分が常時触れる箇所や屋外露出箇所では錆が発生しやすいです。水道配管に使用する場合は適切な防錆塗装が必要です。
白管(亜鉛メッキ管)
白管は黒管に溶融亜鉛メッキ(ホットディップ)を施した管で、表面が銀白色です。亜鉛メッキによる防食効果があるため、屋内水道配管・消火配管・屋外露出配管などに使用されます。
耐食性が高い反面、黒管より高価で、溶接時に亜鉛ガスが発生するため溶接接合には向きません(ねじ込み接合が基本)。また古い白管では亜鉛メッキが内面から剥離して赤水の原因になることがあるため、築年数が古い建物では更新が推奨されます。
SP配管の規格と主な寸法
SP配管はJIS G 3452に基づき、呼び径(A呼称とB呼称)で管理されます。
よく使われる呼び径の例:
| 呼び径(A) | 呼び径(B) | 外径(mm) | 肉厚(mm) |
|---|---|---|---|
| 15A | 1/2B | 21.7 | 2.8 |
| 20A | 3/4B | 27.2 | 2.8 |
| 25A | 1B | 34.0 | 3.2 |
| 40A | 1-1/2B | 48.6 | 3.5 |
| 50A | 2B | 60.5 | 3.8 |
| 80A | 3B | 89.1 | 4.2 |
| 100A | 4B | 114.3 | 4.5 |
SP配管は同じ外径に対して肉厚が一種類のみという点が特徴で、設計・調達がシンプルです。高圧・厚肉が必要な場合はSTPG管(圧力配管用炭素鋼鋼管)などが選ばれます。
SP配管の用途と選定ポイント
SP配管が適している主な用途は以下の通りです。
ガス配管 都市ガス・LPガスの屋内配管として広く使われています。黒管が基本で、溶接またはねじ込みで接合します。ガス関連法令(都市ガスはガス事業法、LPガスは液化石油ガス法)の基準に準拠した施工が必要です。
空調・換気配管 冷温水配管・チラー配管・冷却水配管などに使用されます。系統圧力が低い場合はSP管、高圧系統ではSTPG管が使われます。
消火設備配管 スプリンクラーや消火栓系統の配管に白管が使われることが多いです。消防法の規定に従い、圧力試験・検査が義務付けられています。
産業用・工場内配管 圧縮空気・真空・冷却水・プロセス流体など、低圧〜中圧の産業用配管に幅広く使われます。
選定の注意点
SP配管の接合方法
SP配管の接合には主に3つの方法があります。
ねじ込み接合 管端にテーパーねじ(RC・Rp規格)を切り、シールテープや液状シール材を用いてねじ込む方法です。現場で加工できるため、改修工事や追加工事に向いています。ねじ切り作業には専用の電動ねじ切り機が必要です。
溶接接合 突合せ溶接や差込溶接によって接合する方法です。高気密・高強度の接合が得られるため、ガス配管や圧力配管に多く採用されます。TIG溶接・被覆アーク溶接・半自動溶接などが使われます。白管への溶接は亜鉛ガスが出るため、溶接部の亜鉛メッキを剥離してから行い、溶接後に補修塗装が必要です。
フランジ接合 管端にフランジを取り付けてボルト・ナットで締結する方法です。機器(バルブ・ポンプ・流量計など)との接続や、分解・点検が必要な箇所に使われます。シールにはガスケットを用います。
SP配管と他の配管材料との比較
配管材料にはSP配管以外にも多くの種類があり、用途に応じた使い分けを理解することが適切な設計・施工の基本です。
ステンレス鋼管(SUS管):耐食性・衛生性が高く、食品・医薬・飲料水配管に使われる。SP管より高価だが長寿命。
塩化ビニル管(VP管・VU管):軽量で耐食性が高く、排水・農業用水・化学薬品配管に多用。耐熱性・耐圧性はSP管より劣る。
架橋ポリエチレン管(PEX管):柔軟性があり住宅の給水・給湯配管に普及。錆の心配がなく施工性が高い。
銅管:熱伝導率が高く、給湯・冷媒・医療ガス配管に使われる。軽量で曲げ加工が容易。
SP配管はこれらの中でも「汎用性・コスト・強度のバランスが最も良い」材料として、産業・建築設備の基幹配管に引き続き広く使われています。
森工業のSP配管工事
森工業株式会社は、SP配管(SGP)を用いたガス配管・空調配管・消火配管・工場設備配管など幅広い配管工事に対応しています。材料の選定から施工・圧力試験・検査までワンストップで対応し、宮城県内の産業施設・商業施設・公共施設への実績を持ちます。
「どの配管材料が適切かわからない」「古い配管の更新工事を依頼したい」という場合も、お気軽にご相談ください。現場の条件に合わせた最適な提案をいたします。
よくある質問
Q. SP管(SP配管)とは何ですか?
A. SP管とは、JIS G 3452「配管用炭素鋼鋼管」に規定された鋼管の総称で、SGP(Steel Gas Pipe)とも呼ばれます。名称に「ガス管」と入っていますが、実際にはガスだけでなく空気・水・蒸気・油などの流体輸送に幅広く使われる、日本で最も一般的な配管材料のひとつです。
Q. SP管の黒管と白管の違いは何ですか?
A. 黒管は塗装やメッキのない無塗装管で、安価で溶接・加工がしやすく、屋内のガス配管や空調配管、仮設配管などに使われます。白管は黒管に溶融亜鉛メッキを施した管で、防食性が高く屋内水道配管・消火配管・屋外露出配管に使われますが、溶接時に亜鉛ガスが出るため接合はねじ込みが基本です。
Q. SP管の最高使用圧力はどのくらいですか?
A. SP管(SGP)の常温での最高許容圧力は一般的に1.0MPa程度が目安です。1.0MPaを超える高圧の用途には、より厚肉のSTPG管(圧力配管用炭素鋼鋼管)が選定されます。
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